学部修士5年一貫教育の可能性

14年前に米国に留学した時、また、その後海外の方々とお仕事をする中で、修士以上の学歴をもつ人の多さに驚きました。
日本では、研究者志望以外は学部卒がまだまだスタンダード。学部卒で十分に社会を渡り歩いていく能力を身につけられるから、と前向きに解釈することもできます。でも、当時の私は、より高度に学びを深めようとする姿勢、学知への敬意や信頼が、海外のクラスメートや仕事のパートナーたちと、日本の同僚たちとでどうも違うことに、危機感と、何となく引け目を感じました。

慌ただしい実務の日々に埋没しすぎていないか。表層を流れすぎていないか。

青年期以降の人たちにとって、深く生きる、考えるための基礎力を身に付けるには、大学院は最適な場だと思います。
心理的安全性がある。失敗できる。社会や学知が凝縮されている。理論と実践を往還しながら、体系的に学ぶことができる。
私が学んだ大学院は、そんな場所でした。 私は米国の大学院での学びを通じて、ものの見方、行動の仕方、人生への向き合い方が激変しました。 多くの人に、チャンスがあれば是非、修士まで、できれば博士まで、学ぶことをお薦めしています。

そのような中、今回のご縁を頂きました。大学院で学びたいけど、修士課程に2年行くのは大変、と思う社会人の方々、2年も院に行っているうちに、波に乗り遅れるかも、やりたいことが逃げて行ってしまうかも、と思う学生の皆さんにとって、1年で修了できる大学院は、とても魅力的だと思います。私も1年だったから、子どもが生まれたばかりでも挑戦できました。同じクラスには、妊娠中の学生も複数居ました。

江戸から明治の激動を経て、今また新たな時代に直面する東京外大、TUFSで、皆さんが学んでみたい、学ぶことで人生がゆたかになった、幸せになった、と思える大学院を創っていきます。ご期待ください。